今回は「ダイナミックプライシング」というマーケティングについて解説していきます。
ダイナミックプライシングは、あなたの身の周りでも行われているはずなので、一度は体験したことがあるはずです。
ダイナミックプライシングは、マーケティングの基礎知識が詰まっていますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
・ダイナミックプライシングとは?
ダイナミックプライシングとは、繁忙期に通常時よりも価格を高く設定することで、閑散期の分を補填するマーケティング手法です。
観光地やホテル、飛行機などのサービスでは、年末年始やゴールデンウィークなどの繁忙期に価格が高騰する現象がよく見られますが、あれがダイナミックプライシングです。
つまり、ダイナミックプライシングとは、需要と供給に応じて、商品やサービスの価格を変動させることを指します。
・ダイナミックプライシングの目的
ダイナミックプライシングの目的は「収益の最大化」です。
当たり前ですが、提供する商品やサービスに対して、高いリターンを得ることで収益が増大します。
特にホテルや飛行機、高速バスなどは、提供するサービスの量は一定です。
ホテルの部屋は予め決まった数が用意されてるし、飛行機や高速バスの座席の数も一定です。
そのため、少しでも空きを埋めることで利益に繋がるということです。
理想は常に満席であれば、利益が最大化できます。
しかし、実際にはそうはいかないので、価格を変動させることにより、マイナス分を補っています。
ダイナミックプライシングが特に採用されやすい業界として、観光業界、旅行業界、イベント業界などが挙げられます。
これらの業界は、大型連休などの外的要因に左右されやすいため、よりダイナミックプライシングの効果が得られやすいです。
◎ダイナミックプライシングを取り入れる注意点
ダイナミックプライシングを取り入れる場合は、事前にどの時期にどれだけの売上が出ているのかなどを最低限分析しておく必要があります。
分析せずに、ただ値段を高く設定しても、それがマイナスに働いてしまう可能性もありますので、あくまで需要と供給のバランスを見て判断しましょう。
・最近のダイナミックプライシング
最近では、ダイナミックプライシングを人間ではなくAIが行うという事例も増えてきています。
AIを利用することで、過去の売上実績や在庫状況などの自社の情報に加えて社会情勢やイベント、天候など様々な要素を考慮した分析を行うことが可能になりました。
そのため、従来よりも高精度な価格設定が実現可能になってきています。
AIを用いることで、膨大な量のデータから価格設定を行うことができ、尚且つデータが蓄積されればされるほど分析の精度も高くなるとされています。
適切な価格設定をすることは、商品やサービスを提供する上で、非常に重要な指標なので、高精度で実施する必要があります。
AIの方が精度が高い傾向にあり、今後もさらに高性能なシステムが開発されると思うので、価格設定にAIを導入する企業は今後も増えていくと考えられます。
・まとめ
今回はダイナミックプライシングについて解説しました。
年末年始や大型連休にサービスの値段が高騰するのは、需要と供給のバランスに応じて適切な価格設定が行われているからです。
大型連休などの外的要因に売上が左右されやすい業界では、ダイナミックプライシングの効果が得られやすいとされているので、適切な分析のもと、取り入れてみてください。